道徳的動物日記

倫理学、社会科学、時事問題、世相などについて論じます。

生物学、動物行動学など

読書メモ:『猫の精神生活がわかる本』

猫の精神生活がわかる本 作者:トーマス・マクナミー 出版社/メーカー: エクスナレッジ 発売日: 2017/12/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) 作家である著者が、愛猫の「オーガスタ」との出会いから共同生活、オーガスタの死による別れを綴りながら、猫の心…

倫理学の理論や知識と、実際の生活との齟齬や乖離について(読書メモ:『哲学者とオオカミ』)

哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン 作者:マーク ローランズ 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2010/04/01 メディア: 単行本 哲学者である著者がオオカミの子どもを引き取って「ブレニン」と名付けて、アメリカやアイルランド、イギリスにフラ…

進化心理学はなぜ批判されるのか?

quillette.com 上記のQuilletteの記事を要約紹介しつつ、雑感を書く。…というか、ダラダラと長ったらしい記事なので、思い切って要点や特徴的な点だけ紹介する。 上記の記事では、デビッド・バスとウィリアム・フォンヒッペルという二人の進化心理学者が行っ…

科学的知識に基づいた動物倫理:ゲイリー・ヴァーナーのパーソン論

動物について言及する倫理学的主張の多くは「人間だけでなく動物も道徳的地位を持つ」「人間だけでなく動物も道徳的配慮の対象になる」と主張するが、「人間と動物は全く全く同じ道徳的地位を持つ」とは主張しない。例えば人間と猫を比較する場合には、多く…

「昆虫に意識はあるか?」 by ピーター・シンガー

www.project-syndicate.org 今回紹介する記事は、Project Syndicateに掲載された倫理学者ピーター・シンガーのコラム「Are Insects Conscious?」。 「昆虫に意識はあるか?」 by ピーター・シンガー 昨年の夏、私が栽培していたルッコラの葉にモンシロチョウ…

「植物は痛みを感じるか? 生物学者に訊いてみた。」

アメリカのVICEというwebページに掲載された、植物学者のダニエル・チャモヴィッツ氏へのインタビュー記事を私訳。 チャモヴィッツ氏の著書は翻訳もされており、植物が痛みを感じるかということや植物への倫理的配慮などの論点は160ー164ページにて触…

「イルカは馬鹿ではない」 by フィリッパ・ブレイク

今回紹介する記事の著者は、クジラやイルカを研究する生物学者フィリッパ・ブレイクである。彼女はクジラやイルカの保護活動にも関わっているようだ。編著の『Whales and Dolphins: Cognition, Culture, Conservation and Human Perceptions』はクジラやイル…

『世界一賢い鳥、カラスの科学』

世界一賢い鳥、カラスの科学 作者: ジョン・マーズラフ,トニー・エンジェル,東郷えりか 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2013/09/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 『世界一賢い鳥、カラスの科学』 2013年 河出書房新社 著:ジョ…