道徳的動物日記

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歴史学

「気概」とリベラルな民主主義(読書メモ:『歴史の終わり』)

歴史の終わり〈上〉 作者:フランシス フクヤマ 三笠書房 Amazon 歴史の終わり〈下〉「歴史の終わり」後の「新しい歴史」の始まり 三笠書房 Amazon フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』は数年前にも読んで感想を書いているが、『IDENTITY 尊厳の欲求と憤…

さいきん読んだ本シリーズ:『手の倫理』とか

●『手の倫理』 手の倫理 (講談社選書メチエ) 作者:伊藤亜紗 講談社 Amazon 著者はたぶん自分の主張をなんらかの「主義」や「理論」に還元して解釈されること自体を嫌がるだろうけれど、あえてそうしてしまうと、「ケアの倫理」や「状況主義」に近いものだろ…

不平等は避けられなさそうです(読書メモ:『暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病』)

暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病 作者:ウォルター・シャイデル 東洋経済新報社 Amazon かなり長くて重たい本。経済史の本でありがちな、大量の具体例を紹介しながら同じような話が何度でも何度でも繰り返される内容なので、細かい部分は流し読…

ポストモダンの右と左

真実の終わり 作者:ミチコ・カクタニ 発売日: 2019/06/05 メディア: 単行本 ようやく『真実の終わり』が図書館で借りれるようになったので、パラパラと読んでみた。内容としては大したことがなくて、HONZの書評にまとめられている以上のものはほとんど得られ…