道徳的動物日記

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2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

読書メモ:『自殺の対人関係理論:予防・治療の実践マニュアル』

※自殺について扱っている記事なので要注意 この本の代表著者のトマス・ジョイナーは Why People Die by Suicide や Lonley at the Top の著者でもあり、このブログでもこれまでに何度か取り上げてきた*1。ジョイナーの本で邦訳が出ているのはいまのところこ…

「ラディカル」な議論が左翼やフェミにウケる理由(読書メモ:『荷を引く獣たち:動物の解放と障害者の解放』)

荷を引く獣たち: 動物の解放と障害者の解放 作者:テイラー,スナウラ 発売日: 2020/09/10 メディア: 単行本 版元による紹介はこんな感じ。 スナウラ・テイラーは、一人の障害当事者として、障害者運動と動物の権利運動の担い手として、そして一人の芸術家とし…

読書メモ:『モラル・トライブズ:共存の道徳哲学へ』

きのうからはじまった某所での連載の次々回くらいの原稿の元ネタとして『モラル・トライブズ:共存の道徳哲学へ』を借りて読み直しているうちに、図書館からお怒りの電話が来てしまった。 しかし『モラル・トライブズ』は細部まで刺激と啓発に満ちたおもしろ…

「男性同士のケア」が難しい理由

男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望― 作者:イヴ・K・セジウィック 発売日: 2001/02/20 メディア: 単行本 近頃では、「これからは男性同士でもケアし合わなければならない」と言った主張がちらほらとされるようになっている。 この主張がされる文…

ジェンダー論が男性を救わない理由

Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success 作者: Thomas Joiner Ph.D. 出版社/メーカー: St. Martin's Press 発売日: 2011/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 思うところあって、トマス・ジョイナーの『Lonely at the Top: The…