道徳的動物日記

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2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「思いやり」があれば正しいってもんか?(読書メモ:『ケアの倫理と共感』)

ケアの倫理と共感 作者:マイケル・スロート 勁草書房 Amazon この本は邦訳の発売直後、2021年の年末に当時もらった図書カードで購入済だったのだが積んでいたところ、先日の日本哲学会のワークショップに向けて、『もうひとつの声で』に続いて読んだ、という…

「片目の男」(読書メモ:『ノージック 所有・正義・最小国家』)

ノージック―所有・正義・最小国家 作者:ジョナサン ウルフ 勁草書房 Amazon 政治哲学者ロバート・ノージックの思想について、『アナーキー・国家・ユートピア』を中心に解説する本。 ノージックといえばリバタリアニズム(自由尊重主義)を正当化する思想を…

トークイベント「左からのキャンセル・カルチャー論」をやります(6月13日(火):阿佐ヶ谷ロフトA)

6月13日(火)の19:30から、東京の阿佐ヶ谷ロフトAにて、「左からのキャンセル・カルチャー論」と題したトークイベントをやります。 トークの相手は文芸批評家在野研究者の荒木優太さん、『情況』編集長で2022年のキャンセル・カルチャー特集号も担…

日本哲学会ワークショップ「動物倫理とフェミニズム・ジェンダー」で発表してきました

時間なくて原稿の60%くらい読み上げられなくて超飛ばし飛ばしになったり、プリント代をケチって5部しかレジュメ用意しなかったら全く足りなかったりと、わたしの発表はちょっと(かなり)グダグダになってしまいましたが(質疑応答は充実していたと思いま…

読書メモ:『もうひとつの声で 心理学の理論とケアの倫理』

もうひとつの声で──心理学の理論とケアの倫理 作者:キャロル・ギリガン 風行社 Amazon 言わずとしれた、「ケアの倫理」を最初に提唱した元祖的な本。このブログの以前の記事でねだったら購入してもらえましたので読みました*1。また、この本を読むために、批…